文系と理系の大学受験で「コスパがいい」のはどちらなのか。世帯年収300万円の家庭出身で、現役東大生の布施川天馬さんは「理系入試には、貧乏な境遇から抜け出るための『一発逆転』の可能性がある」という――。
「数学が得意かどうか」で文系、理系を決めるのは危険
みなさんは学生時代、どのように文系に進むか理系に進むかを選択しましたか。
僕が実際に学校現場に行って話を聞いている限りでは、数学が得意であれば理系、そうでなければ文系といったように、数学が得意科目か否かで文理を決めている学生が多いようです。数学が苦手な学生ほど、文系に行きたがります。しかし、数学だけで文理を決めるのは大変危険な行為。むしろ落とし穴にはまりかねません。
例えば、落ちこぼれたちが一念発起して東大を目指す受験漫画『ドラゴン桜』では、理系が有利であるとされています。その戦略は、東大の国語と英語で点数をとって、数学と理科は低い点数で乗り切ることでした。