効果的な2割に集中すると成果が出る

なぜ8割かというと、僕の経験から来ている数字なのですが、きちんとした根拠もあります。突然ですが、「パレートの法則」というものをご存じでしょうか。別名、「80対20のルール」とも呼ばれます。これは、全体の成果の80%が、全体の努力の20%から生まれるという考え方のことです。つまり、効果的な20%のタスクに集中すれば、効率よく全体の成果を出すことができるということです。

パソコンに向かって仕事をする女性
写真=iStock.com/alvarez
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常に、「使った時間に見合うだけの効果があったのだろうか?」「かけたお金に見合う効果があったのだろうか?」といった具合に、「何をやると、より高い効果があるのか」を考えてから、効果が高いと思われることに集中することを意識してみましょう。

すると、「あれもこれもやらないといけない」という発想から「これだけはしっかりやろう」という考え方に変わってきます。たったそれだけでも、仕事にかける全体の時間は、それまでよりもグッと減ります。

まずは「やらないことリスト」をつくろう

本当に、自分にとって捨てられない、大切なこだわり。それを探るためにできる、具体的な方法をお伝えします。

それが「やらないことリスト」をつくることです。

その日にやることを書き出す「やることリスト」や「To Doリスト」を普段から活用している方は多いと思います。それでも、こうしたリストを活用していても、思うようにやるべきことが終わらなかった。そんな経験は誰にでもあるかと思います。

それが不必要なストレスになり、やる気がなくなり、ため息が出たり、「やることリスト」すら見たくない……みたいなことって、よくあると思います。

これは、一概に、すべての人がそうとは言えませんが、でも、僕は多くのダンドリがうまくいかないとお悩みの方々の相談を伺ってきた経験から、確信を持っていることがあります。

多くの方の「ダンドリ下手」というお悩みの根源は、実は、やり方よりも、単純にやることが多すぎるからではないかということです。

基本的には、「クリティカルなこと」。すなわち、「やらないと大問題になること、直すことができないこと」だけをやることをオススメします。

しかし、それ以前に行える対策があります。それが、冒頭で述べた「やらないことリスト」づくり。

このリストをつくることで、自分がやらなければいけないと感じていることを減らすのです。すべてに全力で取り組む必要はないのです。

自分にとって「必要なモノ」だけが見えてくる「やらないことリスト」って何でしょうか。

それは、自分が「避けるつもりの行動」をリスト化したものです。

何をやらなくていいかを決めると、何をやるべきかが見えてきます。「やりたい!」と思っていたことが、実はそんなに重要でなかったり、時間の無駄だったことに気付くかもしれません。

これは部屋の掃除に似ています。不要なものを捨てると、部屋の印象だけでなく心まで軽くなり、今、自分にとって必要なものは何かということや、本当に大切なものが見えてきますよね。

どんなことに時間を使うべきかが、自分の中でハッキリします。