日本人は「睡眠時間を削って頑張ることが美徳」と思いがち

寝ずに頑張ることが美徳という文化が日本ではまだかなりあるように感じます。

さすがに徹夜を賞賛するような風潮はなくなりましたが、ビジネスパーソンの睡眠相談では「夜もつい仕事をして、眠れなくなる」「仕事をして家事や育児をしていたら睡眠時間が4時間しか取れない」などの相談が最も多いくらいです。

実際にそういった相談をされる方々が忙しいのは事実なのですが、それ以上に「睡眠時間を削って頑張ることが美徳」という固定概念が強いのがカウンセリングから透けて見えてきます。

日本人はなぜか、遺伝なのか風土なのか「頑張らないと生きている資格や価値がない」と思い込んでいる人が多いように感じます。私も(かなりマシになりましたが)かなりその傾向が強いです。

そうなると一番分かりやすいのが「寝ずに頑張る」というやり方です。

しかし、このやり方は実は危険で、睡眠が足りていないことを理由に、たとえ失敗しても「こんなに頑張ったから仕方がない」と諦めて改善しない傾向があるそうです。

「寝ずに努力する」ではなく「寝ることに努力する」

これはまさに自分も何度も経験があり、寝ずに頑張ると、頑張ったこと自体に満足してしまってゴールを見失ったり、最も重要な改善する意欲やアイデアが出てこなくなるのです。

人は基本的に不安を感じたり、やる気を出すのは実は簡単です。生き延びるために逃げたり戦うモードになる「交感神経」というスイッチが、たったの0.2秒で反射的に入るからです。

角谷リョウ『働くあなたの快眠地図』(フォレスト出版)
角谷リョウ『働くあなたの快眠地図』(フォレスト出版)

それに対して、快眠に効果的なリラックス状態に導く「副交感神経」はかなり意識的にコントロールする必要があるのに加えて、慣れていないとスイッチが入るのに5分ほどかかります。

つまり、快眠でリラックスするというのは、意識的に努力しないと自然には起こらないというわけなのです。

仕事で失敗してもこれまで通り「寝ずに努力」するのか、「寝ることに努力」して、ハイパフォーマンスを上げるのか。あなたはどっちを選びますか?

OLDスタイルからNEWスタイルへ
イラストレーション=髙栁浩太郎
【関連記事】
6時間半眠れば脳内のゴミがとれる…脳科学者がお勧めする「仕事がデキる人」に共通する生活スタイル
アルツハイマー病の予防は結局これに尽きる…脳の老廃物を手っ取り早く洗い流すための科学的な対策
「前回より中性脂肪が減って一安心」は大間違い…スーパー保健師が「健診結果で一喜一憂するな」というワケ
これに気がついて私はストレスと無縁になった…ストレスを溜め込む人とそうでない人の脳科学的な違い
「10万人の胃腸を診た専門医が警鐘」日本人の約5割が毎朝食べている胃腸に最悪の"ある食べ物"