仕事のデキる人が睡眠で心がけていることは何か。脳科学者の瀧靖之さんは「企業のトップの方で朝型生活を送る人は少なくない。忙しい人ほど朝の時間帯の価値に気づいている。私も准教授から教授になったタイミングで朝型生活に切り替えると、圧倒的に仕事の効率が上がった」という――。

※本稿は、瀧靖之『70代でも老けない人がしている 脳にいい習慣 「ほんの少し」でこんなに変わる!』(三笠書房)の一部を再編集したものです。

実業家でリラックスしながらコーヒーを飲む
写真=iStock.com/itman__47
※写真はイメージです

十分な睡眠により脳内から“ゴミ”を洗い流す

睡眠が重要であることは、誰もが認識しているでしょう。

ただ、夜中までの残業や、深夜のスマホ、テレビ観賞などで、寝る時間が削られてしまいがちなのも事実です。

脳の状態を良好に保つためには、やはり睡眠は不可欠です。

例えば徹夜で何かをしたり、慢性的に睡眠時間が少なかったりという状態は当然ながらよくありません。疲れが取れないし、昼間に眠くなることもある。しかしそれだけではなく、睡眠は認知症予防にも欠かせないのです。

人間の身体にたんぱく質が重要な役割を果たしていることは、周知のとおりです。ところが、しばしば「アミロイドβたんぱく」というたんぱく質に変容して役割を果たさなくなり、逆に脳に“ゴミ”として溜まることがあります。

それが脳の中で炎症を起こし、神経細胞が脱落してしまう状態が認知症です。なぜアミロイドβたんぱくが溜まるのかは、まだよくわかっていません。今のところは、遺伝的な要因や、生活習慣や、動脈硬化性の疾患などが影響するとも言われています。

しかしいずれにせよ、睡眠を十分にとることで、このゴミを脳内から洗い流せることがわかっています。例えば糖尿病にかかってアミロイドβたんぱくが溜まりやすくなったとしても、しっかり睡眠をとることで、ある程度進行を食い止めることは可能なのです。