筆者が調理家電を推奨する理由
②ベターな選択をしやすいように仕組み化する
多くの人は、本来とるべき選択肢を頭ではわかっていても、手軽さにつられて別の選択をしてしまいます。
例えば、コンビニ弁当で済ませるよりも自炊したほうが安価でおいしく、体にもいいことは、誰もが知っています。ただ、それでもコンビニ弁当を選ぶのは、そのほうが手軽だからです。
私はシャープ ヘルシオのホットクックやウォーターオーブンなどの調理家電を推奨していますが、それは簡単に自炊ができるからです。
よく自宅でスパゲティを作りますが、調理には必ずホットクックを使います。巨大なパスタ鍋で何リットルものお湯を沸かし、コンロの前で火加減を調節し、吹きこぼれたお湯を拭いてと考えると、それだけでいやになりますが、ホットクックに1リットルの水と材料を入れてスイッチを押すだけなら大した手間ではありません。
スパゲティは100グラムごとに結束してあるものを常備しています。わざわざ自分で量るのは面倒で、やらなくなるのが目に見えているからです。一束あたり50~60円ですから、パスタソースや光熱費を入れても、一食あたり200~300円でデュラムセモリナ粉100パーセントのゆでたてスパゲティが食べられます。コンビニで売られている量の少ないスパゲティを電子レンジで温めて食べる気にはなれません。
こうした工夫を積み重ねることで、本来とるべき選択を容易にできる仕組みをつくるのが勝間式 超ロジカル選択術の2つ目のポイントです。
住宅ローンは失敗のダメージが大きすぎる
③常にバックアッププランを用意する
100パーセント正しい選択はない以上、選択にあたっては、バックアッププランを準備しておくことが大事です。もし間違っても、後戻りできる道を残しておけば、失うものは最小限にとどめられます。
私は住宅ローンに反対ですが、それは多くの人にとって、失敗したときのダメージが大きすぎるからです。
手に入れた住宅が不良物件だったり、転勤したり離婚したりすることになっても、住まいを手放してローンを清算できる人はわずかです。すぐに買い手がついたとしても、購入価格を下回れば、ローンの残債を返済し続けることになります。
その結果、転職や独立をしたいと思っても泣く泣くあきらめることになる他、子どもの教育や趣味に使えるはずのお金や時間が犠牲になり、将来の選択の幅を狭めてしまいます。
収入の20パーセント以内で住宅ローンを組むのであれば別に止めません。バックアッププランを準備する余裕ができるからです。ただ最近では、共働きのカップルが世帯収入の35パーセント、40パーセントでローンを組むケースも増えています。離婚した瞬間に破綻するパターンです。
選択そのものは何度でもやり直せますが、後戻りできない選択は避けるべきです。将来の選択の幅を狭めてしまうからです。その大きな要因は、時間とお金です。
4つ以上の選択肢を用意する。本来とるべき選択を容易にできるようにしておく。加えて、必ず後戻りできるようにしておく。これが勝間式 超ロジカル選択術の鉄則です。