言葉を構成する2要素:「命題」と「モダリティ」
言葉は大きく分けて、2つの構成要素で成り立っています。「命題」と「モダリティ」です。コミュニケーションは、「言いたいことを伝える(命題)」と「それをどう伝えるのか(モダリティ)」の2つの要素で成り立っています。英語の文も同様に、命題とモダリティに分けられます。
つまり、「伝えたい内容」と、「伝える相手」「伝える目的」をプロンプトに指定するのです。
伝えたい内容はあなた自身が言いたいことです。伝える相手とは、仕事場であれば、上司であったり、日常的な場面であれば、友達だったりします。
ここで重要なのは、話し相手によって、言葉の丁寧さ(モダリティ)が変化するということです。上司に話しかけるのであれば敬語で話すでしょうし、友人との会話ではカジュアルな言葉遣いかもしれません。つまり、プロンプトにどのような英語のモダリティにしたいのかということを指示しておくことが重要です。
このモダリティのように、言葉を説明するための言葉を「メタ言語」といい、それを使いこなす能力を「メタ言語能力」といいます。
メタ言語を使ってAIに指示を出す
メタ言語能力とは、すなわちどのような英語にしたいのかということを、言語化できる能力と換言することもできるでしょう。
以下にプロンプト例を記します。
[プロンプト]
下の【伝える内容】の日本語を英語に翻訳してください。その時に、【伝える相手】と【伝える目的】を考慮してください。
【伝える相手】ビジネスでの顧客の担当者
【伝える目的】無礼のない丁寧に伝える英文メールにする
【伝える内容】今週の木曜日に予定されていた会議を延期したいです。今までマイケル様とは何度もやりとりをして、せっかく決定したスケジュールだったのに本当に申し訳ありません。ご都合を教えてください。
[回答]
Subject: Request to Reschedule Thursday's Meeting
Dear Michael,
I hope this message finds you well. I regret to inform you that I must request to reschedule our meeting planned for this Thursday. I sincerely apologize for any inconvenience this may cause, especially given our prior arrangements.
Could we explore alternative dates that suit your schedule? I appreciate your understanding and flexibility.
Warm regards,
[Your Name]
プロンプトに合わせて、ChatGPTが英語メールの雛型を作成してくれました。