「前提」と「期待するアクション」を伝える
また、相談するにあたっては、「話の前提」と「期待しているアクション」を明確に伝えましょう。
たとえば、お客様向けの提案について誰かに相談する場合には、次のような具合で話します。
「来週後半に、顧客の○○さんにアポイントを入れているのですが、そのために、どのような準備をするべきか考えています。
私としては、まず、業界やお客様の状況を調べた上で、それを踏まえて解決すべき課題と、それに合わせた提案内容を考えてみたいと思っています。
調査については、インターネットくらいしか思いつかないので、何かよい調査方法などがあれば、ぜひご意見をいただきたいです。
そのほかにも、もっと違う考え方が必要なところがないかなどについても、アドバイスをいただけるととてもありがたいです」
あるいは、上司や先輩から依頼を受けていて、その依頼主本人に相談する場合には、
「昨日、ご依頼を受けた件ですが、自分なりに進め方を考えてみました。作業の目的と、どういう手順で進めていくかについて整理してみましたので、私の理解の足りない部分や、間違っている部分がないかを確認させてください」
という感じでしょう。
どちらにも共通しているのは「自分なりに考えてみた」ということと、「それをチェックして、意見がほしい」ということです。
相談は「15分程度もらえませんか」と軽いトーンで
このときに、報連相(ホウレンソウ)で言うところの、「報告」の話だと誤解されてしまうと、話がややこしくなります。あくまでも「相談」という形を取りましょう。
報連相、すなわち、報告・連絡・相談は、それぞれ位置づけがまったく異なります。
「報告」は、非常にオフィシャルなものです。部下から上司、後輩から先輩に情報を伝え、なんらかの判断や意思決定、あるいは報告内容に対する評価をしてもらうための場です。
一方、アドバイスがほしいときには、「相談」します。不確定なこと、少し不安に感じていること、自信がないことなどについて、相手から助言を引き出し、少しでも改善の糸口を掴もうとするのが、相談です。
今回行おうとしている、進め方の確認は「相談」という位置づけです。従って、あくまでもカジュアルに持ちかけるのが理想です。
たとえば、会議室を押さえたりすると、オフィシャル感が増します。休憩室や執務スペース、場合によっては近所のカフェなど、肩肘張らない場所を選ぶほうがよいでしょう。
もちろん秘匿性の高い内容の場合などは、相談の場合にも社内の音漏れしない会議室が好ましいのは言うまでもありません。
また、相談の場合は打ち合わせの長さも、あまり長くないほうがよいです。「1時間ください」などというと、公式な打ち合わせだと思われてしまいかねません。
「○○の件についてご相談したいので、15分程度お時間もらえませんか?」
というように、軽いトーンで、短い時間で話を聞いてもらうとよいでしょう。