家の動線を考えてイライラを減らす

夫の言動に腹が立つ理由が、生活動線で解消されることもあります。

私は、住宅メーカーで、妻がイライラしない家を開発しています。その家は、玄関に、リビングに向かう動線の他に、大容量のウォークスルー(通り抜け)クローゼットを配置しました。クローゼットを通り抜けた先には、洗面所があり、そこからリビングに出られます。

家族は帰宅したら、まずはそのクローゼットに入り、カバンを置いて、コートやスーツを脱ぎ、洗ってほしいものを持って洗面所に行き、脱衣カゴに服を入れ、手を洗ってリビングに入るという動線を作ったんです。

そのおかげで、リビングにコートや靴下を脱ぎっぱなしにしたり、カバンを置きっぱなしにするということが起こらなくなります。ショールームでご覧になったお客様の評判もとても高く、業界でも噂になりました。

建て替えるまでのことをしなくても、家の動線を考えてみるのも1つの方法ですよ。イライラすることは、まずはシステムを作って減らしましょう。

白い空の楽屋棚付き
写真=iStock.com/Igor Ploskin
※写真はイメージです

仕事帰りに買い物して夕飯づくりの日々がストレスに

夫の腹立たしい言動を、あらかじめルールにして防ぐ、という手もあります。私の場合、イライラするポイントは、私が買い物から帰ったときに夫が迎えに出てこないことでした。共働きだと、バッグにパソコンが入ったアタッシュケースと買い物袋2つを持ち、さらにはトイレットペーパーを指に引っ掛けて帰ってくるなんてこともざら。仕事帰りに買い物までしてクタクタなのに、そこから座りもせずに夕飯の準備をしないといけません。それなのに、先に帰っていた夫が「おかえり~」と言いながらテレビなんか見ていたら私はすごく腹が立つ。

たくさんの荷物を持っていても帰ってくる途中には、「こんなことなら家族なんて持たなければよかった」なんてまったく思わないのに、誰も迎えに出てこずに部屋でのうのうとしている家族を見ると、「この人たちのためにどうして私はこんなに大変な思いをしているの!」と思うことがあって、これは危険だなと感じました。こんなことが続いたら、そのうち離婚したいと思うだろうなと。