朝はドーナツ、昼はフードコート、夜はファミレス…

「前回、急な仕事が入った夫は留守番となり、娘と二人で夫の実家に帰った時は最悪でした。料理が不得意なことに加え、『年のせいか料理をするのが面倒になったわ』と居直る義母と行動をともにしたところ、朝はドーナッツショップ、昼はショッピングモールのフードコート、夜はファミレスとチェーン店系での外食三昧。2日目を迎えた時点で、食事を前にすると頭痛がするようでした」

ファーストフードを食べている女の子
写真=iStock.com/puhimec
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ところがR奈さんの不調をよそに、義母と娘はご機嫌だった。「いつも薄味の私の料理に慣れていたせいか、娘には外食の味が刺激的だったようで『おいしい、おいしい』と目を輝かせながら大はしゃぎ。調子に乗った義母も、『もっとたくさん食べなさい』などと次から次へと娘にジャンクな味付けの食事を与えるんです」

自分の料理がまずいと非難されたように感じただけでなく、毎日続く外食への不満と罪悪感でいっぱいになったR奈さんは夫に電話して窮状を訴えた。すると、いつも優しい夫が珍しく不機嫌さを前面に出して対応してきたとのこと。

「たまに帰省した時くらい、おふくろに付き合ってくれたっていいだろう。だいたい、R奈の作るメシよりうまいものを毎日ごちそうになっておきながら、その言いぐさはないんじゃないの?」とR奈さんを責めてきたのだった。

「『ずっとバーバのところでご飯を食べたいな』とニコニコ顔で話しかけてくる娘を見ていたら、母親としての情けなさと悔しさで泣いてしまいました」

R奈さんは次の義実家への帰省が今から苦痛でならないという。

【CASE2】セックスレス嫁×セクハラ義父

「夫にはない性欲が、なぜこの人には旺盛なんだろうと思ったら、気持ち悪くて義父と顔を合わせることすらイヤになってしまいました」と嘆くM美さん(39歳)は、6年間の交際期間を経て2歳年上の夫と一昨年結婚した。子どもはいない。

その理由を、M美さんは「付き合ってすぐ、お互いに子どもはほしくないという意見で一致していました。でも実際に私たちに子どもがいないのは、もっと物理的なことも関係しているかもしれません」と語る。

じつは、M美さん夫婦はずいぶん前からセックスレス。

「付き合って3年目くらいに『私たちって、セックスレスなのかな?』と考えたのですが、そのまま同棲をはじめました。一緒に暮らしてからは完全にセックスレスになりましたが、人としての相性は抜群によかったのでプロポーズを受けて入籍しました。セックスレスだったら子どもができないのは当然ですよね」

セックスレスでも仲のいい夫婦はいる。M美さん夫婦もそうだったし、M美さん自身も「子どもがいなくてもこんなに円満なら、それで十分幸せ」と満足の日々だった。

ところがM美さんにはひとつだけ吐き気がするほど嫌悪していることがある。義父によるセクハラだ。「義父は60代。10年前からひとり暮らしをしていてパートナーはいません。身近に女性がいないせいか、帰省するたびに自身がもてあます性欲を私にぶつけてくるようになったんです」