テレビを観るならいちゃもんをつけたほうがいい
はっきりと申し上げて、「テレビを見続けるとバカになる」というのが私の持論です。そこで、テレビを必要以上に見ないこと――これが、予期不安を抱えないための最良の方法です。すべての番組がダメとはいいませんが、見るならば選んで見るようにしましょう。
一日中、テレビをつけっぱなしにしてなんとなく見続けていると、思考力が低下し、前頭葉の劣化を早め、確実に心身の老化を進行させていきます。これほど残念なことはありません。
『資本論』を著したカール・マルクスは、「すべてを疑え」が好きな言葉だったといいます。彼のいう「疑え」とは、「常に自分の頭で考えろ」ということです。昔は、ニュースキャスターやコメンテーターがいうことに、「バカいっちゃいけない」「ホンマかいな」とあれこれいちゃもんをつけ、はなから疑ってかかる高年者がよくいました。あれこそ、テレビを正しく見る作法だと私は思います。
一方、「そうなのか」とうなずきながら見てしまう人は、テレビの電源を切っておくに越したことはありません。