「無意識の出費」に潜むワナ
すっかり日々のルーティンと化している出費にも、無駄が潜んでいます。たとえば、毎日会社で朝・昼・夕と180円のコーヒーを3杯飲み、ランチに1000円の定食が習慣になっている、という会社員は非常に多いことでしょう。
コーヒーとランチにかかる金額は1日1540円。ひと月20日働いたとして、合計すると3万円強、1年で37万円、20年だと740万円にもなります。
会社の昼休みに短い時間で急いで取る食事にお金をかけるより、ゆっくり時間が取れる食事にそのお金を回したほうが、人生が豊かになり、結果的にお金も貯まるのではないか。私たちはそのように考えています。
毎日“何となく”散財するのではなく、メリハリ意識を持って、意味のある支出になるようにしたほうが、お金への感度はグンと高まります。そして、無駄な出費を減らすことで、お金を使うことへの罪悪感や後悔もなくなり、貯まりやすくなる……ということです。
実際、私たちは会社員時代、コーヒーや弁当は自宅から持参すると決め、その費用分のお金をまるまる貯めることができました。
少額出費を「期間トータル」で考える
会社帰りについ立ち寄ってしまうコンビニでの細かい出費も、無意識の出費の代表例。何気なく買ってしまうスイーツやスナック菓子も、積み重なると大きいものです。
それを家族全員でやっていたとしたら、その膨らみ方は2倍、3倍になります。
これらも同じように削減していきましょう。
家計の支出を見直すコツは、「今いくら払ったか」ではなく、「その額を1カ月分、1年分、10年分、20年分にそれぞれ換算してみる」ことです。常にそう考えるクセをつけること。
今、目の前のことだけにフォーカスするのではなく、先々の数字まで見通す習慣をつけることで、大きな抑止効果が生まれます。