その車、本当に必要?

さらに、私たちが相談者の家計を見る際、大きなコスト削減余地があるのが、車関係の経費です。

車は所有しているだけで、車体代に加え、保険料、駐車場代、ガソリン代、税金など、付随的・継続的にかかる莫大ばくだいな固定費が積み上がっていきます。

「持ち家」「車」「私立」の3点セットを同時に手にしたことで、一気に火の車になった家計を、これまでに多数見てきました。住宅ローンに加えて、車の維持費、子どもの私立進学が重なってくれば、たとえ共稼ぎで世帯年収1000万円超えの家計でも支え切れません。

しかし、せいぜい2つ、できれば1つに抑えれば、健全な家計を保つことは十分可能です。

地域特性があるケースを除けば、これら3つの中で比較的手放しやすいのは「車」ではないでしょうか。家計を守るためには、「子どもが私立学校へ進学したら車を手放す」というくらいの覚悟が必要になるかもしれません。

車所有の有無で「1284万円」の差が…

車を持った場合と持たなかった場合、それぞれについてかかる費用を20年間でシミュレートし、その差額を計算してみたことがあります。結果はなんと、「1284万円」。非常に大きな額であることがわかります。

もし、現在車を所有していて、週末のみ、あるいは月に数回程度しか乗らないのであれば、車の利用形態を変えることも選択肢の1つです。

車を所有せずとも、レンタカーやカーシェアといったサービスがたくさんありますから、今後はこれらを上手に活用することで、車にかかるコストを減らすことを考えてみてください。