「見えない掟」を見極める
外部人材を登用する際、成功例となるのは、組織の「見えない掟」を見抜いたうえで、「絶対にこれは変えなくてはいけない掟」と、「変えなくてもいい掟」の見極めができる人物です。おかしな「掟」に従っている組織内メンバーに対しても、しっかりと仕事をやっていることに敬意を持ち、おかしな掟についても、自分がすべてを変えるのではなく、組織内のメンバーたちとしっかり手を携たずさえて、協働して変えていこうという姿勢を持つことが成功を導きます。
反対に、失敗する外部人材というのは、ことごとく自分のほうが絶対的に正しく、能力も富んでいると思い込んでいるケースです。役所に入ってくる民間人に非常に多い。要するに、組織内のメンバーを下に見てしまう。「俺に(私に)すべて従うべきだ」という姿勢は、周囲のモチベーションを下げるだけでなく、反感をも生んでしまいます。