若い時期の読書としては、まず自分の仕事に関わる本をしっかり読むべきだと思います。なぜなら、目の前の仕事で頭角を現さない限り、次のステップへ進めないのですから。

出世していくにつれ経営や経済に関する知識が必要になってきますが、これらは一朝一夕に身につくものではありません。やはり若い頃から基本的なフレームワークを学び続ける努力が必要です。

そして偉い立場になればなるほど、“技”の部分は部下の人たちがやってくれるようになり、自分は重要な判断や意思決定を担うことになります。そのときに必要になるのが人間観や人生観ですが、これも一朝一夕では身につきません。結局、できるだけ早い時期から自分の仕事に関することはもちろん、経営や経済、人生に関する本を幅広く読む必要があります。このような考え方に基づいて、夏休みの読書にお勧めの本をご紹介していきましょう。

経済

「経済」を勉強したいなら、まず経済学の基本的なフレームワークを身につけることが大切です。日々起こる経済現象を追いかけるだけでは何も理解できません。

私の知る限り、この分野でもっともわかりやすいのが『東大生が書いたやさしい経済の教科書』です。マクロ経済の基本的な枠組みが簡単に読めるようになっています。金融やお金の世界がどういうものかを知るには『バフェットの教訓』がお勧めです。本書は世界一の投資家であるウォーレン・バフェットの言葉がまとめられています。