対策に追われる大学関係者

今話題の対話型AI、ChatGPT(チャットGPT)は、入力された質問や指示に対して、人間が書いたかのような回答やレポートを返してくれる。簡単な登録を行えば誰でも利用できるこのウェブサービスは、昨年11月に公開され、アメリカのトップスクールの最終試験に合格できるレベルの回答を生成することでも話題になった。

スマホ版チャットGPTの画面(=2023年1月18日)
写真=ANP/時事通信フォト
スマホ版チャットGPTの画面(=2023年1月18日)

新学期の始まりとともに、日本でもChatGPTへの注目度が高まっている。学生たちが、自分の代わりにChatGPTにレポートや論文を書かせようと考えるのは当然であり、大学や教員たちはその対策に追われている。

ケーススタディー授業の進め方

筆者は、この春も神戸大学MBA(大学院経営学研究科現代経営学専攻)プログラムで、マーケティングのコア科目を担当している。この授業では、マーケティングの主要テーマに沿った講義とケーススタディーを8週間、土曜日の午後の時間をフルに使って行う。

MBAのケーススタディーでは一般に、学生たちは事前に実際のビジネス事例を基にしたケースドキュメントを読み込み、教員が用意した設問に答えるレポートなどを作成したうえで授業に臨む。そして授業当日は、教員がリードをしながら、学生同士、そして学生たちと教員とがディスカッションを進めていく。

こうしたメソッドにおいては、学生たちの授業前のレポート作りが重要な役割を果たす。そこで私のMBAの授業では、学生たちのインセンティブを高めるために、この事前レポートに成績評価の大きなウエートを配分している。