「人生で辞めたいことリスト」で自分の価値観を言語化

第3位には『自分を知る練習』がランクインしました。

土谷愛『自分を知る練習』(青春出版社)
土谷愛『自分を知る練習』(青春出版社)

「頑張っても、なんだかうまくいかない」と悩んでいる人の多くは、その原因は自分にあると考えているのではないでしょうか。でもそれは間違った思い込みです。

大切なのは、自分の価値観を理解し、強みを活かせる居場所を選ぶこと。それを実現するための方法が、本書では4つのステップで解説されます。

多くの方に実践してほしいのは、ステップ2の「自分の『価値観』を知る」。「人生で辞めたいことリスト」づくりを通して、自分の価値観を言語化し、優先順位をつけていきましょう。

リストづくりの手順は簡単。やめたいこととその理由を書き出して、それが「お金」「時間」「人」「地位」「家族」「趣味」「健康」「自信」などのうち、どの価値観によるものかを分類するだけです。

同様に「挑戦したいことリスト」「嬉しかったことリスト」「嫌だったことリスト」もつくってみましょう。4つのリストが出来上がったら、最もよく出てきた価値観を順に並べれば、「価値観リスト」の完成です。

「価値観リスト」が完成し、現在のあなたが大事にしたい「価値観」を可視化できたら、「価値観リストに合わない環境や人間関係は抜け出す」と決めましょう。このルールにしたがって行動すれば、あなたの「居場所」が見つかるはずです。

「どこにいってもうまくいかない」「ダメな自分が嫌いだ」と自分を責めている人に、ぜひ手に取ってほしい一冊です。

「しんどい」人こそ自分の味方でいつづけよう

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。第4位は『あなたの「しんどい」をほぐす本』でした。

Poche著、もくもくちゃんイラスト『あなたの「しんどい」をほぐす本』(KADOKAWA)
Poche著、もくもくちゃんイラスト『あなたの「しんどい」をほぐす本』(KADOKAWA)

本書は、SNSで人気のカウンセラー・Pocheさんが、日々「しんどい」と感じている人に向けて書いた「がんばらずに読める本」です。

気分が落ち込みがちな人に贈りたいのは、落ち込むほどがんばった自分を認めてあげよう、と説くパート。

きっと誰しも、人と会った後、あんなこと言わなければよかった、相手の気分を害してしまったかもしれない……と「ひとり反省会」をした経験があるでしょう。そして、くよくよと落ち込む自分を嫌いになっていくのです。

でも「ひとり反省会」を開くのは、相手の気持ちを尊重しているだけでなく、相手との会話を思い出せるほど丁寧に話していたことの証でもあります。「落ち込むほど一生懸命がんばっているんだ」「相手のためにきちんと言葉を選べるなんて、すごい」と、自分のがんばりを認めてあげましょう。

著者はこのパートで、常に自分の味方でいることの大切さに言及しています。世の中には必ず、あなたの足を引っ張ったり、意地悪を言ってきたりする人がいるもの。だからこそ、自分だけは自分の味方でいつづけましょう。そうすれば「しんどい」という気持ちがほぐれていくはずです。