高校球児と同様に“大学受験甲子園”も素晴らしい

たしかに、こうして実際に日本の教育とは何か、と文字にして書いてしまうと、何かくだらないことのように思えるかもしれないが、それを言ったら、そもそもほとんどの高校球児がプロになって大金を稼げるようになるわけでもないのに、甲子園を目指して毎日野球ばかりやっている高校生を非難する人がいないことのほうがよほどおかしいことではないか。

野球の甲子園より、大学受験甲子園のほうが実益がある程度伴う、という点でよほど意味がある。また、このようないわゆる日本の偏差値教育を非難したところで、その辺の親子が思いつくような自己流の教育論のほうがはるかにくだらないということがほとんどである。

高校球児が甲子園を目指して毎日白球を追いかける青春が素晴らしいように、高校生が1枚の白い答案用紙(東大入試の答案用紙は1問ずつ区切られておらず実際にかなり白い)に正解を書けるように勉学に励む青春はそれ以上に素晴らしいものだと思う。

日本の中学生が教室で勉強している
写真=iStock.com/kazuma seki
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東大合格者数が41年連続トップの開成高校

それでは、2022年2月に行われた入試での東大合格者数のランキングを見てみよう。

1位は開成高校で193人が東大に合格した。開成はなんと41年連続トップである。2位は筑波大学附属駒場高校で97人。3位は兵庫県の灘高校で92人。4位は神奈川県の聖光学院で91人。5位は奈良県の西大和学園で79人で、1位から4位まではすべて男子校で、5位の西大和学園ではじめて共学校が登場する。

6位は東京の女子校最難関の桜蔭高校で77人。7位は共学校の渋谷教育学園幕張高校で74人。ここまですべて中高一貫校である。8位ではじめて公立高校の都立日比谷高校で65人である。9位と10位は、東京の私立男子校御三家である麻布高校と駒場東邦高校となった。

ちなみに、2位と10位は校名に駒場と入っていることからもわかるように、東京大学の駒場キャンパスの近くにあり、東大生と同じ駒場東大前駅で降車して学校に通うことになる。桜蔭高校は文京区にあり東京大学本郷キャンパスのすぐ近くである。また、昔は東京の男子御三家といえば武蔵の方であったのだが、東大合格者数が減ったことなどから、現在ではこちらの駒場東邦が御三家になっている。日本の高校間の競争の厳しさが垣間みられる。