朝食代わりにプロテインを飲む
前述したように、夕食が遅い人は胃腸が次の食事を食べられる準備ができるのは翌日の10時以降です。しかし、当然10時には仕事が始まっている人が多いので、その時間に朝食を摂るのは難しいでしょう。朝食を食べないと次にいつ食事ができるかわからない人もいると思います。
そのような人は、無理に朝食を食べるのではなく、仕事をしながらプロテインを飲むという方法もあります。
私が実際にしているのは、朝、職場に着いたときにプロテイン入りのドリンクをつくり、仕事をしながら少しずつ飲むという方法です。
ポイントは、プロテイン飲料を一気に飲むのではなく、時間をかけて少しずつ飲むことです。少しずつ飲む理由は、胃腸への負担を減らし、インスリンホルモンの誘導を避けるという意図があります。
この方法のメリットは、朝食を摂らないことへの不安感が小さくなる点と、胃腸にとってベストなタイミングで食事を摂ることができる点にあります。運動前のストレッチのように、その日の胃腸の状況を確かめながらエネルギーを摂取できるため、もたれるようなら少し飲んでやめることもできます。
プロテインだけでお腹がいっぱいになる日は、昼食は摂らずに、自分のやりたいことに昼休みの時間を使ってもいいでしょう。
プロテインにはソイ(大豆由来)とホエイ(牛乳由来)がありますが、消化のよさと栄養を重視するなら、ホエイがおすすめです。
注意点としては、プロテインは消化の負担は少ないものの吸収は速いため、量が多かったり、頻繁に摂取するとインスリン分泌を刺激するため問題になります。
ここでプロテインを紹介したのは、胃腸の調子を取り戻すきっかけづくりのためです。筋トレのために1日複数回も飲むというアスリート向けの方法とは、まったく目的が異なります。
1回のプロテインの量は20グラム以内からスタートすると、体への負担は少ないでしょう。
野菜から食べて、野菜で終わる
働いている人は、昼食にゆっくり時間をかけることはできないため、食事による栄養摂取は夕食が重要です。もちろん、理想は夕方までに食事を終えることですが、忙しい現代人にはなかなか難しいでしょう。
私も含め、夜遅くに食事を摂る人は、炭水化物を抑えるだけではなく、食べる順番も重要です。
おすすめは、最初に野菜を食べたあとに、肉や魚を食べて、最後にまた野菜を食べるという食事方法です。
近年では血糖値を上げない食事方法として、野菜を食べてから炭水化物を摂るというダイエット方法が提唱されています。この方法は血糖値を抑えるだけでなく、過剰な食欲を抑える効果もあるため、私もおすすめします。
加えて、夜遅くに食事をする場合は、最後に野菜で食事を終えるといいです。
これに関しては私の経験則になりますが、食事の最後を野菜で締めくくることにより、胃の中の内容物がすみやかに小腸に移行し、翌日のもたれ感は非常に軽くなります。最初の野菜は血糖値の上昇や過剰な食欲を抑え、最後の野菜は胃もたれを起こしにくくしてくれます。