今こそ日本の製造技術を磨くチャンスだ

その際、いつ、相場の底が訪れるか、ピンポイントで予想することは至難の業だ。相場の格言にある通り、“頭と尻尾はくれてやれ”だ。世界の株式相場の底が近いと考えられる場合には、金額とタイミングを分けて投資を積み増す。安く買えたら、時間の経過とともに景気が好転するのを待つ。その発想に加えてバフェット氏は総合商社の割安感、事業運営体制の優位性を評価し、日本株の保有比率を高めた。

バフェット氏は追加の対日投資も検討している。4月14日、バークシャー・ハサウェイは新たに円建てで発行する社債の条件を決めた。債務の借り換えに加え、バフェット氏は、総合商社への追加投資や他の分野の本邦企業への投資も検討している。同氏の脳裏には、中長期的な世界経済の環境変化が進む中でわが国企業が強みを発揮できる分野が増えるイメージが出来上がっているだろう。

見方を変えれば、わが国の企業や個人にとって、世界的に重要度の高まるデジタル関連分野などで製造技術や自己研鑽に励む意義は増している。

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