2022年下半期(7月~12月)、プレジデントオンラインで反響の大きかった記事ベスト5をお届けします。ビジネス部門の第1位は――。(初公開日:2022年11月16日)

海外メディアが報じた「Airbnbトラブル」

世界的な旅行需要の回復に伴って、海外で長期休暇を楽しむ機運も高まってきている。

空港ターミナルで歩いている乗客
写真=iStock.com/izusek
※写真はイメージです

宿泊費をホテルよりも安価に済ませ、その分アクティビティーに回したいという人々には、Airbnbが人気だ。Airbnbは、世界展開するアメリカ発の民泊仲介サービス。サイトやアプリからの予約により、現地の人々が所有する空き家に有償で宿泊したり、ホスト宅の一室で寝泊まりしたりすることができる。

だが、世間が旅行再開へ動き出している今年、Airbnbの物件(「リスティング」と呼ばれる)のオーナーたちの状況は厳しい。コロナとは別の問題も絡みゲストが戻らず、稼働率80%だったリスティングの予約がゼロになる悲惨な例まで報じられている。

背景にはホスト間の過当競争に加え、家主独特のルールが多すぎるなど、ホテルと比べた利便性の悪さを嘆くゲスト側の不満があるようだ。

女性宅に男が無断でチェックインを試みる

リスティングが存在する地域の住民からも、困惑の声が上がる。米シアトル・タイムズ紙は10月、ノースカロライナ州で起きた信じられないような一件を報じている。ゲストがわが家に勝手にチェックインしようとしていたという事件だ。

住民女性はこの土地に家を買ったばかりで、初めてのマイホームとあって気分も高まっていた。ところが外出から戻った彼女が見たのは、彼女の玄関先に大きな荷物を下ろし、邸内に入ろうとしている男性の姿だった。

男は彼女の家の中のAirbnbを予約したと主張し、悪びれる様子もなくチェックインの方法を聞いてきたという。だがもちろん、家主である彼女には、Airbnbのリスティングを運営している覚えなどない。住所が間違っていると確信した彼女だったが、男性がAirbnbのアプリを提示すると、そこにはチェックイン先として紛れもなく彼女の自宅住所が示されていた。