吸う人も、吸わない人も共存できるモデル

――今後の展望を教えてください。

最近はTHE SMOKIST COFFEEへの取材も増えていまして、皆さんの関心の高さを実感しています。開店当初は予想もしていませんでしたが、今は行政や地域の方々から感謝の言葉もいただけています。

オフィスビルを管理する大手デベロッパーの方々からも、少しずつ興味を示していただけるようになってきました。

例えば、多くのビルでは喫煙所を用意していますが、スペースをとるためにテナントを減らさざるを得なかったり、ランチタイム前後に喫煙所に行列ができたりするようです。

それに対して、当社の店舗が何らかの解決策になるかもしれないと思っていただきつつあるようです。私たちはタバコの中毒性を助長するようなことはしません。ただ、喫煙者の方々が一定数いる現実に対し、飲食事業者の責任として、問題解決のモデルを提示していけたらと思います。

インタビューに応じる友成社長
撮影=遠藤素子
タバコを吸う人がいる現実に、飲食事業者として向き合う。

地域の課題を解決するために

ただ、先ほど説明した通り、評価をいただけているからどんどん出店していこうとは考えていません。もちろん、行政や地域の方々に求められれば検討しますが、儲かりそうな街に積極的に出店するんだ、全国のベローチェを一斉にこの業態に転換するんだという考えはありません。

いちばんの目的は、自分たちで定めた社会的役割を果たすことであって、この事業をむやみに拡大していくことではありません。

求められれば出店する、そして外食産業のプロとしてやる以上は利益を出し、長く継続できる店をつくる――こうしたビジネス形態においては、THE SMOKIST COFFEEはある程度完成形に近づいているのかなと思います。

いかにしてこのブランドを、さらにブラッシュアップしていくか。これからも追い求めていくつもりです。

(聞き手=プレジデントオンライン編集部、構成=辻村洋子)
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