宮古島は、沖縄本島から南西に約300km、東京からは約2000kmに位置し、直行便だと3時間足らずで到着する南国の楽園だ。宮古島市は大小6つの島(宮古島、池間島、来間島、伊良部島、下地島、大神島)で構成されており、総面積は204平方km、人口約5万5000人である。
市内の観光客数は、コロナ禍前の2018年度には年間114万人に達していた。足元の観光客数は月間 4万702 人で、前年比約203%増加(2023年1月)しており、コロナ禍前のピークを超えるのは時間の問題だろう。
三菱地所がホテル開発と空港運営
無料で渡れる橋としては日本最長3540mを誇る伊良部大橋で渡る伊良部島の西に位置する「みやこ下地島空港」(滑走路全長3000m)は、従来のパイロット訓練用に加え、国際線、国内線の離発着が可能となり、さらにはアジアや欧米からのプライベートジェットを迎えることが可能となった。空港の運営権は三菱地所が受託しており、2019年には新ターミナルが開業している。
既存の宮古空港(滑走路全長2000m)と合わせて、宮古島には空港が2つもあることになり、観光客集客においては、大きなアドバンテージだ。
三菱地所は、みやこ下地島空港の運営に加え、「ヒルトン沖縄宮古島リゾート」や「ローズウッド宮古島」などリゾートホテル開発計画も推進している。
2023年6月に開業予定のヒルトン沖縄宮古島リゾートは、伊良部大橋全景とサンセットを望む宮古島・トゥリバー地区に位置し、客室数は329室を備える。宮古島内でも最大級の宿泊施設になる見込みだ。
外資系最高級ホテルの「ローズウッド宮古島」は、2024年開業予定だ。ヴィラタイプの客室が55棟建設される見込みで、世界的高級ホテルチェーンの「ローズウッドホテルズ&リゾーツ」が国内初進出し運営する。三菱地所によるホテル開発と空港運営により、アジアの富裕層がプライベートジェットで下地島空港に舞い降り、伊良部大橋を渡って、なじみのある外資系高級ホテルにて長期滞在して過ごす、といった世界が実現しそうだ。