指導というサービスを提供
瀬野代表は語る。
「うちは、小学部、中学部ともに、有給の正社員が核となってチームを運営しています。わざわざお金を払ってきている子と親が満足してくれるのが一番です。大事にしているのは“楽しい”と思って帰ってもらうこと。学年が上がると、親御さんから“もっと厳しく、本格的に教えてほしい”という声も出ますが、そういう声とのバランスは常に考えています」
堺ビッグボーイズではプロの指導者が中心となり「クライアント」である子供たちに最高の指導=サービスを提供している。
それができるのは小中合わせて180人と言うスケールメリットがあるからだが、感じるのは「プロ意識の高さ」だ。
「野球競技人口の回復」のカギになる
堺ビッグボーイズは確かに恵まれた環境にあるが、このチームの運営ノウハウは、ビジネスモデルになりうる。こうしたプロが運営する少年野球チームが増えれば「野球競技人口の回復」の一助になるのではないかと思う。
事実、堺ビッグボーイズの指導を聞きつけ、全国の少年野球指導者が視察に訪れ、少しずつノウハウを取り入れている。
「野球離れ」が叫ばれる中、全国には「高い志」を持った指導者が「子供たちの未来のために」指導を行っている。
それは素晴らしいことだが、「カリスマ指導者のボランティア精神」に頼るチームはビジネスモデルにはならない。その指導者がいなくなれば、チーム運営も、指導も変わってしまうことが多いのだ。
事業としての継続性、そして普遍性を考えると心もとない部分もある。
やはり少年野球にも「プロフェッショナルの視点」が必要なのではないか?