季節感を演出しながら、お客様に五感を使ってもらう

夏は涼しく冬暖かに(相手を思いやる心)

これは言葉通りの意味で、心地よい空間を提供するという、相手を思いやる心を表しています。

現代はスイッチ1つで、室内を快適な温度に保つことができますが、利休の時代にはそのようなものはありませんでした。

お客様に暑さや寒さを和らげていただくために、五感で涼しさや暖かさを感じるような工夫をしていました。

現代でも、茶道は季節感を大切にし、その時々に応じた工夫をしてお客様をもてなします。

夏は障子を簀戸にして、打ち水をして、床の間には「瀧」や「涼一味」などの軸をかけ、平たいガラスのお茶碗などを使って涼しさを演出します。

冬は立ち上がる湯気が温かい大きなお釜を使い、お抹茶が冷めにくい筒茶碗を用いて温かさを感じてもらいます。

このように、季節感を演出しながら、お客様が五感を使って快適に過ごせるような工夫をするのです。

相手のことを考えて、工夫をして創りだす心地よさの

外国からのお客様は、日本の季節感を大切にする茶道にとても感動されます。

お菓子をみても、春は桜、夏は涼し気な水を型取ったもの、秋は紅葉、冬は雪のように、「季節を表したお菓子は自国にはなく、とても繊細で美しく、食べるのが勿体ない」と、どなたもおっしゃいます。

これは四季折々の自然と共にある日本ならではのおもてなしですが、逆に日本人にとっては身近にあるため、大切なものを忘れているようにも感じました。

現代はエアコンのおかげで快適ではありますが、忙しい毎日の中、季節感を忘れがちでもあります。

季節の移ろいを感じながら、四季折々に準じた五感でのおもてなし。

もてなしの時節のお道具、季節の色や音、お菓子などの細やかな演出。

先人の智恵を感じて逆に心の贅沢さを感じます。

この相手を思いやる心や気配りは、普段の生活でもビジネスでもとても大切なものだと思います。

相手のことを考えて、工夫をして創りだす心地よさの重要性を説いているのではないでしょうか。

「時泥棒」は弁済不能の十両の罪

刻限は早めに(時間に余裕を持つ。気持ちにゆとりを持つ)

刻限とは、定められた時刻のことをいいます。

「時間は早めに余裕を持ちましょう」という意味になります。

ただし、これは単に時間を守りましょうという意味だけではありません。時間に余裕を持って行動することで焦りがなくなり、気持ちにゆとりが生まれるという教えです。