職場でランチに誘ってもらえないときはどうしたらいいのか。話し方コンサルタントの阿隅和美さんは「おしゃべり上手で話術に長けていても、嫌われてしまう会話があります。本人は隠しているつもりでも心の中にある傲慢さ、見下すような意識が言葉の端々に見え隠れするもの。自分の会話を振り返ってみましょう」という――。
なぜあの人はランチに誘ってもらえないのか
リモートワーク中心だった人も、今年は出社をして以前のように職場の人たちとランチに行く機会が増えてくるのではないでしょうか。
職場でのランチは、仕事の息抜きに気の合う者同士誘い合って行くことが多いですね。あなたの周りにも、「一緒に行きませんか」と後輩からよくランチに誘ってもらえる人がいると思います。その一方で、誘ってもらえない人もいるのではないでしょうか。後輩からランチに誘ってもらえない人は、もしかしたら無意識に会話のマナー違反をしている可能性があります。
そこで今回は、ついやってしまいがちな“嫌われる会話”を取り上げながら、周囲に好かれる魅力的な人の会話術を探っていきましょう。
「おしゃべり」を一人だけ楽しんでいないか
言語のコミュニケーションは、「対話」「会話」「おしゃべり」の3つに分類できます。「対話」は議論などをして相互理解や結論を導き出すために行われるもので、職場では会議など仕事中のコミュニケーションです。「会話」は相手に話を合わせるもので、人間関係を構築する働きがあります。会話力は、職場で自分が仕事をしやすい環境を整えるために必要不可欠です。そして、「おしゃべり」は自分が話したいことをとりとめなく話すことです。話している本人はストレス解消にもなりますが、あまりに自分本位だと周囲がうんざりします。
この中で、職場のランチタイムに相応しいのは、関係を築く「会話」です。後輩相手だからといって好き勝手にしゃべっていいわけではないのです。この、「会話」と「おしゃべり」の違いをわきまえていないと、周囲から嫌われてしまうこともあるのです。「おしゃべり」好きな人は、職場ではなく、プライベートで存分に楽しむといいですね。
それでは、ここから嫌われる人の会話の特徴を見ていきましょう。