会社員3.0は、自由に楽しく働く会社員です。気乗りしないつまらない仕事をそのまま食べることはしません。

「10m移動する」は必須条件として受け入れつつ、この機会を利用して、「僕らのオフィスをリニューアルするプロジェクト」にしてはどうか? と考えました。さあ、ここからが本番です!

重要なことは「なぜやるのか?」という理由と遊び心です。

まずは、ゴールのイメージを固めます。「オフィス+斬新」「オフィス+仕事に与える影響」などのキーワードで検索します。

今のオフィスとは比べものにならない、しびれるような写真に刺激を受けつつ、オフィスと仕事の関係性、人の動線の重要性、そこで生まれる会話などのイメージを膨らませます。

新規事業を生み出す部署の「あるべきオフィス」をゼロから考案

作りたいオフィスのために、備品を購入したかったので、会社の承認を得る必要があります。承認を取り付ける方法については、別の章で詳しくご説明しますが、当時はこう伝えました。

オフィスと創造性にまつわるデータや写真を見せながら、みんなに嫌がられる10m移動を半ば強制的にやらせるより、「オフィスリニューアル」の方が前向きで社員の協力も得やすいと思います。

また、創造性が大切な新規事業部門が「単に10m移動するだけ」なんて、全然創造的ではないですよね? こういうときこそ、創造性を発揮しましょう!

このように上司や予算をくれる部署に、移動するだけではなく、オフィスリニューアルにした方がいい「理由」を語り、巻き込んでいったのです。新規事業を生み出す部署の「あるべき姿」「あるべきオフィス」とは何か? をゼロから考え、企画していきました。

締め切りもあり、予算やスペースに限りもあったので、やりたい放題できたわけではありませんが、まずまずのオフィスにリニューアルできました。

「そのまま移動すればいいことなのに、わざわざ仕事を増やしてオフィスリニューアルプロジェクトにするなんて変なやつ」と思った人もたくさんいたと思います。しかし、結果的に「仕事がしやすくなった!」との同僚からの賞賛もあり、自分自身の達成感も味わうことができました。

その後、僕はこの経験を生かし、2社目の子会社を作るときにはオフィス企画チームに自ら志願し、「これでもか!」というほど徹底的にオフィスにこだわりました。

引っ越しを強要された社員の不満のはけ口になりながら「つまらない仕事」を淡々とこなすのか? それとも本来オフィスとはどうあるべきで、どうしたら仕事の成果を出せる空間になるのかを考え、実行するのか。選ぶのは自分自身なのです。

訪問販売の研修に同期を誘ってチームを組む

仕事を料理(カスタマイズ)することに役職や年次は関係ありません。

今から25年前、新入社員研修として「フリーダイヤル」という商品を店舗に訪問販売する機会がありました。

僕が配属された営業所では、地域ごとにフリーダイヤルに入っている店舗をまとめる冊子を作成して、地域住民に配布するキャンペーンを実施していました。店舗からすれば掲載された冊子が広告にもなります。

新人として「フリーダイヤルに入りませんか?」と営業を行うのですが、僕は全くワクワクしませんでした。一人で訪問販売する気にもなれず、同期のS君を誘ってチームを組むことに。