健康のためにはどんな食生活を送るべきか。老年医学の専門家である和田秀樹さんは「日本人はもっと肉を食べたほうがいい。やせ型の人よりも太り気味の人のほうが、平均余命は長い」という――。
※本稿は、和田秀樹『[新版]「がまん」するから老化する』(PHP文庫)の一部を再編集したものです。
「メタボ」という言葉がひとり歩きしている
「メタボだからやせなくてはいけない」
「これを食べるとメタボになってしまう」
など、メタボは「避けなくてはならないこと」として広く知られている。中高年でメタボという言葉を知らない人はまずいない。
ご存じの方も多いと思うが、メタボとは「メタボリック・シンドローム」のこと。内臓脂肪の蓄積により肥満症、高血圧、高血糖、脂質異常などが引き起こされることを言う。
さまざまな生活習慣病をもたらす危険因子として、盛んにテレビの健康番組などで取り上げられてブームの様相を呈していた。いまや「太っていること=メタボ」のように、言葉が一人歩きしているようだ。