優先順位が最も高いのは、家族の生活

妻が産後うつになってしまい、生まれて間もない息子を保育園に預けて仕事をしながら、通院中の妻をケアしています。仕事と育児とで、妻のためにあまり時間を割いてあげられないことが気がかりです。

精神疾患の家族をケアするとき、重い負担としてのしかかってくるのが、患者さんが果たしていた役割を補い、今まで通りの日常生活を支えることです。

もともとパートナーと二人で担うはずだった家事と育児を一人で負担している上に、家計を支えるための仕事もしているのであれば、患者さんのために使える時間がかなり限られてくるのは仕方がありません。

ときにドライな対応になったり、目配りができないこともあって当然です。

それでも、家族の日常がなんとか支えられているのなら、十分だと受け止めましょう。優先順位が最も高いのは、家族の生活です。

低空飛行でも、飛び続けること

患者さんに構ってあげられないことを申し訳なく思うかもしれませんが、大変な重圧の中でも、自分の健康と家族の生活を維持できている事実は、必ず患者さんのケアにつながります。

見方を変えれば、あなたの生活が破綻した時点で、患者さんのケアなど誰もやりようがなくなるのです。

たとえ、周りから、

「奥さん、ほったらかしにされてかわいそう」

と言われることがあっても、罪悪感を持つ必要はありません。

生活の何もかもが、あなた一人に重くのしかかっている状態ですから、当然、仕事はセーブしないとやっていけないでしょう。子育てにも手が回らない部分があるに違いないし、家事だって完璧とはいかないはず。それでも生活ができているなら大丈夫です。自分に合格点をあげてください。

たとえ低空飛行であっても、飛び続けることが肝心なのです。

そして、すでにギリギリの生活を、それでも維持していくために、患者さんの望みに応えられないことがあっても仕方ないと割り切る覚悟を持ってください。