「推しのコンビニ」が生まれる未来も遠くない

食品全体で言えばセブンの開発力が群を抜いているように私は思っていますが、ファミマはスイーツに関してはセブンよりも力が上だと消費者に評価されてきたと思います。一房2000円を超えるシャインマスカットがブームになった際も、いち早く小分けして400円台で買えるシャインマスカットを店頭に置いたのはファミマでした。個人的な評価で言えば、コンビニのフィナンシェについてはファミマの発酵バター入りのフィナンシェが一番おいしいと思います。

コンビニの自動ドア
写真=iStock.com/TAGSTOCK1
※写真はイメージです

考えてみると、コンビニエンスウェアも商品企画自体はユニクロから転職した澤田貴司社長時代に計画が始まっていたわけで、フォロワー戦略を取る中でも歴代経営者の個性が今のファミマのスペシャリテを生んだのかもしれません。そして近年のファミマはそれらのスペシャリテに消費者の目を向けさせるように少しずつ戦略の軌道修正をしているように見受けられます。

ファミマの靴下から始まったこの話ですが、そのことは数年後にはコンビニ3社それぞれが今よりもずっと個性差が広がるという未来の予兆だったことが判明するかもしれません。それぞれの消費者にとっての推しのコンビニが登場する未来も面白いかもしれませんね。

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