「減塩で血圧が下がる」論者はわかっていない

塩の生理作用が無数にあるなかで、それらすべての結果として血圧の変化が現れる(というか、現れない)ともいえます。

たまたまテレビか何かで見た特定の作用にだけ注目して「だから塩は血圧を上げるはずだ」と思ったとしても、じっさいに血圧は上がらないという事実は動きません。

家でテレビを見ている老夫婦
写真=iStock.com/kokouu
テレビで見た情報をうのみにしてはいけない(※写真はイメージです)

たぶん、血圧を決める要素が無数にあるなかで、テレビでやっていたその作用は、あまり重要ではないのでしょう。

ほかに、「かくかくしかじかの研究では減塩で血圧が下がるというエビデンスが示されている」というのもよくある反応です。

これはわたしが示したデータの意味を理解していません。あらゆる結果を集めたのですから、そのエビデンスとやらも計算に入っているのです。

また多いのが、「減塩の目的は血圧ではなくほかにある」とすりかえるパターンです。

これはあとで触れますが、事実としてまちがっていますし、話をすりかえている点で不誠実です。

血圧は下がるのか下がらないのかが話題なのだから、ほかの健康効果は聞いていないのです。

そして次には「減塩することで健康的な食生活に気をつけるようになるのが目的」といい出します。運動のときと同じですね。あまりにワンパターンで飽き飽きします。具体的な効果が不在のまま、気をつけること自体が目的になってしまうのです。