半年後、父親から「次男の就職が決まった」との連絡が

次男が生涯働けないことを前提として、将来の家計状況のシミュレーションを作成することは可能です。しかし、今の段階ではあまり意味がないと私は感じました。まだまだいろいろな可能性があり、将来の状況を決めつけるのはまだ早いようです。

「家族会への参加も、まだ必要なさそうですね」私は先に言ったアドバイスを撤回しました。

ひきこもり家族の状況は、家族ごとにさまざまです。一般的には、状況を放置せずに、早めに対応をしていくことが大切です。しかし中には、やみくもに「ひきこもり」と決めつけずに、しばらく様子を見守ったほうがいい場合もあります。今回の相談は、そのようなケースだと考えられます。

半年ほどが過ぎ、父親から連絡がありました。次男の就職が決まったそうです。正社員ではなくアルバイトでしたが、正規雇用への道もあるということで、決めたそうです。おそらく次男なりに、条件を広げて選ぶように気持ちを切り替えたのでしょう。

父親の声からは、どこか安堵あんどした感じがありました。相変わらず、家で口を利かない状態は続いているそうですが、次男には踏ん張ってほしいものです。

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