質問[13]の長期間のプロジェクトでの「モチベーション」の保ち方は、[11]と同様、ドーパミンの維持が鍵となる。先の見えないゴールではやる気が保てないので、例えば、プロジェクトの始まりから終わりまで見渡せる蛇腹式手帳を買ってみてはどうだろう。そうして、プロセスをより短期間なゴールに区切って、それを一つ一つクリアしていくようにする。

頼りにならない上司、使えない部下、信用できない同僚など「仕事の人間関係」([14])は、ポジティブシンキングが基本の常備薬だ。例えば、頼りにならない上司には反面教師としての役割を見いだす。自分にとってのなんらかの意義を探すのだ。大変困難な作業だが、がんばろう。

ただし、応急処置も処方しておこう。イライラはノルアドレナリンの過剰分泌が原因。あるいは鬱々とした気分ならばセロトニン不足。そうなったら、評判のおいしいラーメン屋へ行ってみよう。おいしいものを食べて脳内をドーパミンで満たすようにするのだ。

ストレスが集中力をアップ

「忙しい」が口癖の人がいる。本人はやることが多すぎて気持ちが焦っている([15])のだろうが、要するに自分の処理能力を理解しておらず、しかも仕事の優先順位をつけられないで空回りしているということが多い。そこでいったん、自分にブレーキをかけよう。目の前にいろいろな仕事があるとイライラするだけだから机の上の整理をする。今手がけている仕事を全部引き出しにしまい、優先順位の高い仕事をまず机の上に戻して、環境から整備してしまう。ソワソワした気分も、実際に手を動かすことで落ち着いてくる。

[16]のようになんとなく「ダルい」ときはウオーキングが断然効果的。30分でいいから歩くことにより脳に安定をつくり出すセロトニン、活動性がアップするノルアドレナリン、幸福感に関係のあるドーパミンという脳内物質がすべて活性化され意欲が戻る。