人間は動物であることを忘れてはいけない

大人の場合でも、「筋トレ」や「ランニング」をしている人ほど自己肯定感が高いという傾向があります。

とくに「筋トレ」は自分の肉体が明らかに変わっていきます。貧弱な身体や太ったお腹が、分厚い胸板や引き締まった腹筋、シャープで力強い肉体に変わっていきます。

肉体が視覚的にかっこよく、美しくなることは、それだけでも大変な自信になります。しかもそれは、日々の自分の努力のたまものです。その「達成感」が、さらに自己肯定感を高めることにつながるのです。

脳科学的にも、「運動系」を刺激し活性化することが、自己肯定感を高めるポイントだと考えられます。

公園で柔軟体操をする親子
写真=iStock.com/Hakase_
※写真はイメージです

人間もまた動物であることには変わりません。

動物として運動能力が高く、それに関する脳が発達している方が、生存適性が高いことは言うまでもありません。

「しっかりと運動している」「思うように体を動かしている」という実感は、生存そのものの本能に直結しています。

それゆえに、自信や自己肯定感にもつながっていくのです。

人間関係は量ではなく質を重視する

あなたは友だちが多い方でしょうか?

それとも少ない方でしょうか?

多いと答えた人の方が、一見幸せそうに見えます。ですが、自己肯定感という観点で考えたとき、必ずしもそうとは言い切れません。

大切なのは「数」ではなく、「質」なのです。

じつは昨今の新型コロナによって、いろんなものを見直すきっかけになったという人がいます。新型コロナで世の中が厳しくなると、平時よりはずっと本来の人間性が明らかになります。

今回の危機は、ふだんの生活では表に出てきにくかった、その人の性格や考え方、人となりを照らし出すことになりました。

このことをよいきっかけに、つき合う人たちを絞り込んだという人もいるのではないでしょうか。

SNSでのつながりも、やり取りするのに疲れてしまう人が急速に増えているそうです。突然アカウントを消して、連絡を絶ってしまう人もいるとか。

いきなりすべての関係を断つのは行き過ぎと思いますが、無理をしてつき合うような関係なら、思い切って見直すことも必要でしょう。

相手に合わせるために自分を抑え、それによって時間も費やし、気持ちもすり減らしてしまうなら、それはもはや友だちとは言えません。

これからの人間関係は数ではなく、質を重視するといいでしょう。