考えることの本質は「思考を整理すること」

ところでみなさん、「わからないという前に自分で考えろ」と言われた経験はありませんか? 「わからないから聞いているのに……」と思いますよね。ですが、「わからない」とだけ言われても、聞かれたほうだって困ってしまうもの。教える側もどこがわからないのか伝えてくれないと、何をどう教えていいかわかりません。だから、僕は絶対に「どこがわかってないのかまとめてきなさい」と付け加えて「考えてきなさい」と伝えるようにしています。

考えをまとめるイメージ
写真=iStock.com/IvelinRadkov
※写真はイメージです

受験における「効率よく考える方法」とは、目の前の情報や手がかりを「わかっていること」と「わからないこと」に振りわけ、「わからないこと」について調べるということです。そこで、調べたり、人に聞いたりしてもわからないことが出てきたときに、初めて「頭のなかで考える」という作業に入ります。

「考える」というと万能なイメージを持ってしまうかもしれませんが、そうではありません。「考える」という言葉が、具体的に何をするのか示されていないからこそ、「考える」となったときには、自ら「自分が今から何をするのか」を意識して実行していかなくてはいけないのです。

僕は、「考える」最中に手が体感で3分以上止まってしまったと感じたら、何でもいいのでわかっていることを書き出すようにしていました。考えることの本質は思考の整理なので、単純にわかっていることを書き出していくだけでも、驚くほどに思考が進むことがよくあるのです。みなさんも、「考える」の沼にハマってしまったときには、一度手を動かしたり、音読したりして、考えていることを頭の中から引っ張り出してあげると、効率がよくなりますよ。

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