効率よくテストで高得点を取るためにはどんな学習をすればいいのか。現役東大生ライターの布施川天馬さんは「調べればすぐわかることをいつまでも考える時間を省き、テストまでの時間の管理能力と使用能力を身につければいい。そうすれば一夜漬けであっても良い点数は取れる」という――。

※本稿は、布施川天馬『人生を切りひらく 最高の自宅勉強法』(主婦と生活社)の一部を再編集したものです。

勉強をしている女子学生
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「一夜漬け」自体は悪い勉強法ではない

みなさんは「徹夜でテスト対策をしたけど間に合わなかった……」なんて経験はありませんか? 実際、僕が高校生のときなどは、周りに一夜漬けしている人がたくさんいましたが、ほとんどの人が失敗していました。

では一夜漬けが悪いかというと、そうではありません。これは、ずばり時間の「管理能力」と「使用能力」が身についていないからなんです。一夜漬けだろうがなんだろうが、点数が取れればテストは乗り越えられます。問題は「一夜漬けをしたこと」ではなく、「点数が取れなかったこと」にあります。

ですから、一夜漬け問題については、「どうして試験で力が発揮できないような一夜漬けをしてしまったのか」を考えるべきなんです。まずは、「自分は一晩という時間を計画的に使えたのだろうか」という点から検証を進めるべきでしょう。

高得点を取る人が日常的にやっている時間管理

それでは、試験勉強や受験勉強をするとき、どのように計画を立てるか考えてみましょう。おそらく、試験対策に失敗する人の多くは「○日前から(もしくは○時間前から)準備を始めればいいや」と考えているのではないでしょうか。これでは失敗します。そうではなくて、「教科書のここからここまでが範囲で、試験まであと○日だから、1日に△ページずつ復習しないと」と考えなくてはいけません。この計画を立てる力こそが「管理能力」です。「テストで点数が取れる人」はこういうことを日常的にやっています。

定期試験対策というところから、もう少しだけ範囲を広めて、次は受験勉強について考えてみましょう。とはいえ、受験勉強でもやることはほとんど同じ。「この大学に受かるためには、これだけの参考書をいつまでに終わらせなければならない」という見通しを立てたうえで勉強します。ただし、定期試験対策よりも、こなすべき量が比べものにならないほど多くなるため、受験は大変だといわれているのです。