期限までの日数に9掛けした値が「実際に頑張れる日」
受験に勝つためにまずやるべきことは、入試の日まで具体的に何日あるのか調べることです。具体的に何日間の猶予があるのかわからないと、計画の立てようもありません。
ただし、その日数をそのまま使ってはいけません。具合の悪い日や、サボりたくなる日が確実に出てくるからです。僕は、出てきた日にちに0.9をかけ、出てきた値が、実際に頑張れる日だと考えています。
「毎日やろう」といって本当に毎日できる人はごく少数。それなら、最初からサボるのも計算に入れて動いたほうが、後から慌てなくてすみます。
本番までに残された日は○日。この日までに終わらせなくてはいけないのは○○と△△と……とリストアップしていきます。とはいえ、入試までに終わらせることなんて、あまりに多すぎます。なので、次に「○○は夏休みまでにやりたいけど、△△は冬まででいいや」と期限を決め、それぞれについて逆算して消化する計画を立てていくのです。こうすることで、1日あたりのやるべきことや勉強量がわかります。
このように、勉強量などは逆算して考えて、それをどんどん細かく落とし込み、1日当たりの量を確定させるべきなんです。具体的に何をやるべきかは、学校の先生や先輩などに相談するようにしましょう。自分の思っていた以上の学習量が必要だったとなると悲惨なので、くれぐれも、自分ひとりで決めないように。最低でも自分と、先輩方や先生ら2名によるトリプルチェックを入れておくといいですね。
どれだけ勉強したかと高得点を取ることは全く関係ない
さて、時間の管理能力が大切なことはこれでおわかりいただけたかと思います。ですが、管理するだけでは不十分。時間を作ったら、しっかりと計画立てて時間を運用しなければ、無駄になってしまいます。そのために、時間をどう使っていくのかという「使用能力」が必要になります。
テストで点数を取ることと、どれだけ勉強を頑張ったかは、本来全く関係がありません。どれだけ勉強をサボろうと、テストでいい点が取れれば、それでいいわけです。テストで点数を取るには、知識や考え方をどれだけ理解しているかという結果が必要なのであり、理解するまでの努力の過程は、残念ながら問題になりません。
そして、勉強には、効率の良い方法と効率の悪い方法があります。たとえば英語のテストに向けて「英単語100個覚えた!」という人がいたとして、それが1時間で覚えたのか、1日で覚えたのかでだいぶ評価が変わってきます。英単語を100個も覚えるのは立派なことですが、それに1日もかけるのは、ちょっと非効率。それなら英単語はほどほどで終わらせておいて、残りの時間で別のことを勉強したほうが、最終的な得点率は高くなります。
言いすぎかもしれませんが、効率の悪い方法で頑張るのは時間の無駄遣いになってしまうかもしれません。せっかく時間を管理して使える時間を増やしても、無駄遣いしては意味がありません。どれだけ少ない時間で、どれだけ多くの情報を取り入れることができるかに、自習能力の神髄があるのです。