夏の長期休暇から戻ってきた同僚に話しかけるときは、どんな話題を振ればいいか。話し方コンサルタントの阿隅和美さんは「『ゆっくり休めましたか?』『お休みはいかがでしたか?』と抽象度の高い質問をして反応を見るのがポイント。反対に『夏休みはどこに行ったのですか』という質問は避けたほうがいい」という――。
バカンスの準備は万端な女性
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休暇がバラバラになると周囲への配慮は一層必要

夏休みシーズン真っ盛り。少し前までは、夏の長期休暇と言えばお盆前後を含めて1週間程度が通例でしたが、昨今では、ライフスタイルや顧客ニーズの多様化に伴い、夏に一斉休業するのではなく、社員が交代で夏休みを取り、業務が滞ることのないようにしている企業も増えています。

また、長期休暇を利用して帰省や旅行を楽しむ人もいる一方で、部署やプロジェクトによっては仕事の都合で夏に長期休暇を取ることができない人もいます。みんなが一斉に長期休暇を取るのであれば特に気を遣う必要はありませんが、バラバラに長期休暇を取る場合、決して悪気がなくても周囲への配慮が足りないと人間関係がギクシャクしてしまうこともあります。

そこで、今回は夏休みなどの長期休暇を取るときに起こりがちな周りとの摩擦を回避するために気をつけたいことについて考えてみましょう。

休暇に入る前にあいさつは不要?

一般的に、みんな一斉に休みを取る場合であれば、社内でのあいさつは特に必要ありません。しかし、バラバラに取得する場合、自分が休暇に入る前日には、「明日から○日までお休みいただきます。何かとご迷惑をお掛けいたしますがよろしくお願いいたします」と社内の関連する方へあいさつをしておくといいでしょう。「あれ、○○さん何でいないの?」となって、後から人伝えに知るよりは、事前に直接あいさつをされた方が、気分がいいものです。心に留めて、快くフォローしてくれるでしょう。

リモートワークの場合のあいさつは一斉送信で構いませんが、普段大量のメールをさばいている相手宛てだと、わざわざ自分の休暇日程だけを伝えるメールを送るのは迷惑かな、と思うこともあります。その場合、メールの署名部分に「○○から○○まで夏季休暇の予定です」と入れておいてもいいでしょう。

また、お客様、取引先などには「夏季休暇のため○月○日から○月○日まで不在にします。不在の間の連絡先は○○(代わりの担当者)までお願いいたします」と休暇を取ることを事前に案内しておくとよいでしょう。万が一のトラブル対策にもなりますし、不在中の電話応対の負担も減ります。