「老害」と呼ばれてしまう人にはどんな特徴があるのか。実業家のひろゆきさんは「老害と呼ばれる人は、過去の話ばかりして、頭が現在や未来に向いていない。一方、いつまでも若々しい人には『昔話をしない』という特徴がある」という――。

※本稿は、ひろゆき『無理しない生き方』(きずな出版)の一部を再編集したものです。

疲れ果てた白人の白髪のビジネスリーダー
写真=iStock.com/Kateryna Onyshchuk
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説得力に欠ける人がする“ある話し方”

この章では、話をする上で、「こういうことはしないほうがいいのでは」ということを述べたいと思います。

まずは、論理と感情を混ぜ込んで話すこと。

例えば、「Aさんの意見とBさんの意見のどちらが正しいか?」を語る際、「BさんよりもAさんが“好きだから”Aさんの意見が正しい」と考える場合があります。

意識的にそう考えることも、無意識にそのようになってしまうこともあるでしょう。いずれにせよ、このような場合には「感情が交ざっていますが、Aさんの意見が正しいと思います」というのが正確な物いいなのですが、それを隠そうとする人が多いんですね。

さも「Aさんの意見が正しい」ことが理の当然であるかのように、いろいろと理屈を並べ立ててしまうわけです。でも、そこで挙げられる理屈って、不都合な情報が簡単に見つかるはずなのに、好意をもとに決めつけた結論に都合のいい情報だけなんですよね。

このように、最初から自分が持っている結論を肯定するために、都合のいい情報を集めることを「確証バイアス」といいます。

感情を隠して、いかにももっともらしい理屈を並べて「Aさんの意見が正しいと思います」などといっても、反証できる情報がいくらでもあるわけですから、この「確証バイアス」とみなされる可能性があって説得力に欠けるので、気をつけたいものです。

論理的思考の鍛え方

会議の場や仕事の打ち合わせであっても、「好き嫌い」が入ってしまうのは仕方がないと思います。そのときに大事なのは、「感情は感情として話す」「論理は論理として話す」ということです。

つまり、「論理的にではなく、個人的に好きだからAさんの意見を推します」という言い方をしないといけません。無意識のうちに論理と感情が交ざってしまう話し方をする人もいます。そのような人は、まず感情と論理を分けることで、論理的思考が鍛えられると思います。

すなわち、「Aさんを正しいと思うのは、Aさんが好きだからだ」ということをきちんと認めて、正直に話す習慣を身につけていると、「Aさんが好きである感情をおいておくとしたら、どちらが正しいのだろう?」といった別の切り分けができるようになり、論理的に考えられるわけです。

このように感情と論理を分けていくと、相手にも納得してもらいやすくなると思います。