「正しく歩く」にはどうすればいいのか。ウォーキングスペシャリストの山口マユウさんは「健康的な適正歩幅は『身長-100センチ』。しかし、ほとんどの人がそれよりも狭い歩幅で歩いている。歩くときは3歩目に人さし指1本分だけ歩幅を広げることを意識してほしい」という――。
ウォーキングする人の足元
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体の冷えを感じやすいのは冬よりも夏

冷えというと気温が低い冬のイメージがありますが、むしろ夏の方が冷えを感じやすくなる人が増えています。女性に多いイメージがありますが、男性も注意が必要です。

原因として、夏はエアコンや冷たい食べ物、飲み物の摂取によって、体の外側からも内側からも体を冷やしてしまうことがあります。特に近年は猛暑日、酷暑日が年々増え、残暑も長引いているため、エアコンにさらされる日数も増えています。

また、冷えを感じやすい原因として、基礎代謝の低さが挙げられます。基礎代謝が低いということは、体の中でエネルギーが作られる際の熱が生じにくいということ。そのため、冷えを感じやすくなるのです。

しかも冬は体温を上げようとして体内で積極的にエネルギーを作り出すのに対して、夏はその必要がないため、最も基礎代謝が低くなる季節です。

そこで、基礎代謝を上げる方法としておすすめしたいのが、筋力アップ、血流アップ効果のあるウォーキングです。もちろん、ダラダラと歩いても筋力アップ効果は期待できませんし、暑い日に長時間歩くのは危険です。私が提唱するのは、歩数や距離ではなく「歩幅」にこだわったメソッド「やせる3拍子ウォーク」です。

医師や大学教授らに助言を仰いだ「やせる歩き方」

歩くときに、歩幅が広がると、自動的に歩行スピードはアップします。すると全身への負荷は、当然大きくなります。つまり、体のさまざまな筋肉への影響は大きくなり、カロリー消費は増え、代謝もアップします。だから必然的にやせていくのです。

極論をいえば、全歩幅を広げたら、ダイエット効果はより高まるわけです。でも、それはあくまで理論上の計算。あまりにしんどいので、絶対に長続きしません。

そこで、現役医師や大学教授らにも助言を仰ぎ、試行錯誤を経て、3拍子のリズムを楽しみながら3歩目だけを意識する「やせる3拍子ウォーク」が誕生したのです。

寒くても、暑くても、“すいすいスタスタ”。5分で目的地まで行って、5分で戻ってくれば、約1000歩。たった10分歩くだけで、1日1000歩も増やせます。