『さんま御殿』に学ぶ“話をつなげる意識”

しかし、一般の人がそんな「高いハードル」で話す必要はありません。参考にすべきは『さんま御殿』のように話をつなげる意識です。

「この前、営業でめっちゃ失敗してさ~、めっちゃへこんだんだよね」
「それは、しんどかったな~。失敗といえば、この前、スクランブル交差点で盛大にこけたんだよね」
「市場のデータを考えると、A案がよいかと思います」
「なるほど、データといえば、こちらのデータではこんな傾向が見られまして……」

このように前の人が話した内容からキーワードを拾って自分のトークにつなげます。相手が話したキーワードからつなぐことで、自然な流れで、無駄にハードルを上げることなく話し始めることができるでしょう。

意識の半分を相手の話、残り半分をキーワード探しに向ける

話をテーマ・キーワードでつなげる意識をもつことは、「話が続かない」「なかなか話に入っていけない」という人にも効果テキメンです。そんな人は、キーワード・テーマ拾いを意識して話を聞くようにしてください。

芝山大補『おもろい話し方 芸人だけが知っているウケる会話の法則』(ダイヤモンド社)
芝山大補『おもろい話し方 芸人だけが知っているウケる会話の法則』(ダイヤモンド社)

イメージとしては、自分の意識を相手の話に半分、残りの半分を「キーワード探し」にあてます。自分が次に話せるキーワード、話題が見つかったあとは、相手の話を100%の姿勢で聞きましょう。相手が話し終わったらしっかりリアクションを取り、その後に「○○と言えばさぁ」と言って、自分の話を始めるのです。

もし良いキーワードが見つからない場合は「より大きなテーマに広げて探す」こともひとつの手です。たとえば、誰かが「電車で怖い人を見た話」をしているとき、「電車」のエピソードが思い浮かばないときには、乗り物といえば、この前バスに乗ってたときに……」と、「電車」を「乗り物」というテーマにまで広げるのです。

ほかにもたとえば、「電車で怖い人を見かけた」という話なら、より広く「怖い話」「あり得ない体験」ととらえて、怖い話といえば、この前さ……」とつなぐこともできるでしょう。