「“やり過ぎではないか”と映った可能性があります」

「秋篠宮さまはかねてメディア報道について言及され、異議申し立てとは行かないまでも、その姿勢や内容に不満をこぼされてきましたね。それ自体、かなりイレギュラーな事態ではありますが、それはともかくとして、そのようなスタンスを取られてきた秋篠宮さまがメディアの手を借りる形で意思を表明されたというのが、陛下にとって“やり過ぎではないか”と映った可能性があります」(同)

さらに続けて、

「陛下のお気持ちは斟酌する他ありませんが、秋篠宮さまがメディアに批判的な姿勢を示しながら、一方で一部のジャーナリストを特別扱いしたことについて、陛下は問題視されているように受け取りました。例えば、秋篠宮さまご自身で出版したり、何らかの形で意見を表明したりするなら、陛下の不快感もそう大きくはならなかったのかもしれませんが」(同)

さまざまな形で波紋を呼んでいる本だが、これがきっかけになって、天皇と秋篠宮の仲がさらに“険悪”にならないことを祈りたいものだ。

いつから2人はぎくしゃくするようになったのか

以前から、天皇と秋篠宮の間がぎくしゃくしているという報道はあった。きっかけがいつからか判然とはしないが、私が推測するに、2004年5月に、兄の皇太子(当時)が、欧州歴訪前の記者会見で、雅子妃に関して、「雅子のキャリアや人格を否定するような動きがあった」と発言して衝撃を与えたあたりからではなかったか。

その年の誕生日会見で秋篠宮は、皇太子が天皇陛下に事前に相談しなかったことを、「私としては残念に思います」とたしなめ、皇太子夫妻が公務の見直しを求めていることについても、「私個人としては、自分のための公務は作らない」と述べるなど、兄に苦言を呈した。

また、皇太子が天皇に即位する「大嘗祭」の際にも、

「大嘗祭については、これは皇室行事として行われるものですし、ある意味の宗教色が強いものになります。私はその宗教色が強いものについて、それを国費で賄うことが適当かどうか」と疑問を呈し、「私はやはり内廷会計で行うべきだと思っています。(中略)言ってみれば身の丈に合った儀式にすれば」と語っている。