現在、銀行は不良債権を早期に処理するよう強く求められ、サービサーに売却することが多い。実は、そのサービサーも資金効率をアップさせるため、早期に処理したいのが本音なのだ。だから交渉次第では、決算期直前などの理由で大幅に減額した金額を一括で支払うことでチャラになることもある。

旧住宅金融公庫など公的金融機関が債権者の場合は原資の性格上、不良債権をサービサーに売却しづらい。ただし、少額を金利分として返済し続けることで、「債権の消滅時効が中断しなければいい」と判断することがある。とにかく、任意整理については「時間と根性」を持って粘り腰で交渉していくことが重要だ。

※すべて雑誌掲載当時

(構成=伊藤博之)