世界の景況感は急速に悪化する恐れ

株価の下落によって米国の景況感は悪化する。現時点で、強引なゼロコロナ政策などによって中国経済の減速は鮮明だ。米国経済が減速した場合に世界経済を下支えできる国は見当たらない。それに加えて、22年前のように株式から住宅(不動産)へとバブルの乗り継ぎを期待することが難しい。世界全体で株式をはじめ、商品、住宅などの不動産、国債や社債などの債券などアセットクラス全体で資産価格は高い。

リーマンショック後の低金利とコロナショック対応の金融緩和の強化によって、広範な資産価格が水膨れしている。FRBがインフレ退治に必死になって取り組む姿勢を強めるに伴い、資産価格の下落懸念は高まる。ECBなど主要先進国の中央銀行もインフレ退治のために利上げを急がなければならない。今後、世界的に株価が下落し、景況感が急速に悪化する展開が懸念される。

【関連記事】
【関連記事】「米国のバブル相場」の終わりの始まりか…市場関係者の"ネトフリ離れ"が示す重すぎる意味
「日経平均は見た目以上に下落している」円安もインフレも放置し続ける"岸田政権の大失策"
発言をコロコロと変えて、物価高と株安を招いた…岸田首相の経済政策に市場のプロが怒るワケ
円安が国益であるはずがない…日本をますます貧しくさせる「円安スパイラル」の恐怖
株で資産3.6億円を築いたサラリーマンが教える「儲かる決算書」を3分で見抜く5カ条