インストラクターはSNSで地道に発掘

順調に会員が増えてきたもう一つの理由は、スタッフが受講者やインストラクターと連携する作業を“地道に”コツコツ続けてきたこと。

ソエルの大きな魅力は「自宅でいつでも(早朝5時~深夜26時まで)」の利便性と、廉価で多様なレッスンが用意されている点でしょう。21年4月現在、150種類以上のプログラムがあり、15分~60分間のライブレッスンが毎日約200クラスも開講されています。

数多くのレッスンを可能にするのは、約350人に上る多彩なインストラクターの存在。求人サイトで募集することはまれだそうで、「スタート時からいままで、私たちスタッフがSNSで声をかけたことも少なくありません」と越塚さん。

たとえば、インスタグラムでピラティスなどの魅力的な動画を発信している女性インストラクターに、ダイレクトメール機能などを使って「ソエルでもレッスンを担当してみませんか?」と直接アプローチするといった具合。

兼業、子育て中…インストラクターのトラブルへの対処

SNSも含めた地道な連携は、採用後も続きます。

オンラインフィットネスの特性から、インストラクター(約9割が女性)の所在地は、日本全国に加え、イタリアなど海外にも散らばっています。また幼い子どもがいたり、本業を別に持ち「副業(兼業)」として教えていたりする人も少なくないそうです。

一般に、女性や副業・兼業が多い職場では、「子どもが熱を出す」や「本業で不具合が起こる」といった突発的なトラブルに見舞われるケースも多い。

そんなとき、たとえば「今日の○時から、誰かズンバを教えられる方いませんか?」と、スタッフがフェイスブックグループやスラックを通じて、インストラクターたちに声をかけることもあるとか。

「私たち内部だけでなく、最近は会員さん同士が『#SOELU(ソエル)』や『#今日 のソエル』などSNSのハッシュタグでつながり、レッスン後に感想を言い合ったり、励まし合ったり、自主的にオフ会を開いたりしているようです」(越塚さん)