グーグルマップは「神様」だが信じすぎてもいけない

<渋滞回避術その3:グーグルマップの指示に従う>

グーグルマップ等のスマホナビは、車載ナビとは比べ物にならないほど、綿密な所要時間予測を実行し、最適なルートを案内してくれる。目的地を設定しておけば、最速ルートを常に更新し続けてくれるのだから、まるで神様だ。基本的には、神様は最も正しい(断言)。

スマホナビと車載ナビとは、ルートの所要時間の計算法が根本的に異なる。車載ナビは、基本的には自分だけで考えるのに対して、スマホナビは、位置情報をONにしているすべてのスマホのデータから、渋滞状況を的確に捉え、ホストコンピューターが最速ルートを弾き出す。

スマホで表示したグーグルマップをナビに使用しているドライバー
写真=iStock.com/lovro77
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ただ、神様も無謬ではない。現実世界には神様も予想外の事態が起きるし、人間が神様の言う通りにできないこともある。特にグーグルマップの場合、一般道ではものすごく狭い路地に導かれることがあり、頭から信用してかかると危険だ。

また、時間短縮効果がほんのわずかでも、そちらを優先して案内するので、高速道路をいったん降りてまた乗るなど、頑張った割にあまり報われないケースもある。そのあたりの見極めは、ドライバーの経験値が必要になる。

結局、最寄りのインターまでは高速道路を淡々と走るのが無難で、神様を最大限活用するのは、インター入口までと、インターを降りてからの一般道に限ると考えたほうがいいだろう。

東関東道方面や中京・関西圏なら大渋滞を避けられる

<渋滞回避術その4:混んでいない方面を選ぶ>

すでに宿を予約していたら、いまさら行き先を変えることはできないが、日帰りなら、なるべく混んでいない方面を選ぶことは可能だ。

たとえば5月3日の下り線。首都圏の高速道路は、すべての方面で渋滞が発生するが、混雑度合には濃淡がある。

最も渋滞が少ないのは東関東道方面で、GWピーク時でも「宮野木JCTを先頭に最大10キロ、渋滞通過所要時間30分」と予想されている。成田や潮来方面へ出かければ、それほどの渋滞に遭わずに済むはずだ。あまり魅力的な観光地がないからこそすいているわけだが、渋滞の少なさで目的地を選ぶという手もある。

同じく5月3日の午前中に中京圏を出発する場合、混雑が激しいのは中央道上り(土岐方面)と名神高速下り線(岐阜方面)で、それ以外の東海北陸道や東名阪道、東名/新東名方面には、大きな渋滞予測はない。

中京圏は、2019年に新名神(四日市JCT―亀山西JCT間)が開通し、並行する東名阪道の渋滞が劇的に緩和された。この効果は大きく、渋滞通過に1時間以上かかる深刻な渋滞は、ほぼ予測されていない。

そして関西圏。かつて関西最大の難所は、中国道上下線の宝塚トンネルだったが、2018年に新名神(高槻JCT―神戸JCT間)が開通し、このポイントの渋滞は大幅に軽くなり、中国道、山陽道、舞鶴若狭道へ向かうのが大変楽になった。京都縦貫道、阪和道方面も、大きな渋滞は予測されていない。