“相対的貧困家庭”に育ったというパックンは、若い頃から「謙虚な投資」を続けてきた。本業に差し障りなく、時間をかけず、リスクに怯えず楽しく毎日を過ごす投資のコツを伝授してもらった。「プレジデント」(2022年5月13日号)の特集「年収300万父さんのリッチ経済学 2022」より、記事の一部をお届けします──。
投資で冒険するより人生で冒険したい
僕は、日本で最近増えている「相対的貧困家庭」の出身だったんですよ。生活が苦しくなった原因は、両親が離婚したんだけど、姉が父に引き取られ、それを口実に父が養育費の支払いを一方的に止めてしまったことでした。しかも母の失業も重なった。
それで少しでも節約するために、お母さんが目をつけたのが水道料金。これは僕が住んでいたコロラド州だけなのかもしれませんが、ある1カ月の水道使用量を基に、1年間の水道料金が決まる仕組みだったんです。そこでお母さんから「学校でトイレを済ましてきて」とか「友達の家で遊ぶときはトイレを借りてから帰ってきて」と言われたんです。寒かったんだけど、シャワーも普段より短くして。今になれば、倫理的にどうかなと思うけども、「工夫できるところは全部工夫しようぜ」ってゲームみたいな感じで、楽しみながら節約生活を送っていました。
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「プレジデント」(2022年5月13日号)の特集「年収300万父さんのリッチ経済学 2022」では、お金で悩まない新しい生き方をテーマに取り上げています。「新型リッチ」こと年収300万の人の豊かな生活や、値上げに対抗する「インフレ対策レッスン」、リッチな夫婦がこっそり得している「ウラ技」のほか、厚切りジェイソンさんとFP深田晶恵さんによる家計簿診断、飯島勲さんとハイデイ日高・神田正会長が半生を語り合った特別対談「カネは、あとからついてくる」、森永卓郎さん「月13万円あれば十分リッチに暮らせる理由」、ポール・クルーグマンさんや野口悠紀雄さんによる経済予測など、不安定な経済情勢を乗り切るためのお得な情報が満載です。