10年後の自分のためにお金との付き合い方を見直そう

次に、書き出した残高の合計をよく見て確認してください。これが、生まれてから今に至るまで、あなたがもらったお金や稼いだお金を使って残ったお金のすべてです。

仮に20年間、平均で手取り月30万円もらっていた人は、7200万円の総収入があったことになります。飲まず食わずでタンス預金をすれば、7200万円貯められますが、そういうわけにはいきません。逆にゼロだとすれば、7200万円を使ったことになります。

そして、通帳で、実際のお金の出入りを確認してみてください。最低1年、できれば10年ぐらいが理想です。通帳は、あなたの暮らしぶりを如実に物語っています。

通帳を見る時に大事なことは、言い訳をしたり、自分を責めたりしないことです。すべてはあなたの価値観どおりにお金を使った結果です。きっといろいろな幸せな体験ができ、欲しいものをたくさん買えたのだと思います。収入が少なかったのかもしれません。

でも、このまま同じ習慣を続け、同じようなお金の使い方をしていると、お金を貯めるスピードも今までと同じです。このままいくとどうなるか、先ほどの「人生のお金俯瞰図」(図表2)に、お金が増える予想線を引いてみましょう。

山口京子『貯金ゼロから始める「新へそくり生活」のススメ』(プレジデント社)
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お金が思うように貯まっていない、もっとお金を増やしたいと思うのであれば、間違いなく、これまでの価値観やお金との付き合い方を変えなければなりません。

10年前のあなたの価値観やお金に対する考え方が、あなたのお金との付き合い方や習慣を形づくり、10年分のあなたの預金残高をつくってきました。今日は、10年後のあなたにとって、10年前の過去にほかなりません。今日の価値観やお金に対する考え方が習慣になり、未来のあなたの預金残高をつくっていくからです。

ここで、将来やってみたいこと、どうしても欲しいもの、実現したい夢を思い浮かべてみてください。それは、現在の預金残高とこれまでの貯め方で実現できそうですか。

たとえ頭で正しいと理解していることでも、すぐに実行できるとは限りません。実際に行動に移すためには、これを実現したい、これが欲しいと思う気持ちを持ち、何より継続することが重要です。

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