家庭内感染を防ぐために「ウイルス感染危険地帯」を知る
2021年8月、東京都内で感染が確認されたのは12万5606人。家庭内で感染した人は3万1293人でした。つまり、この月の新規陽性者の約25パーセントが家庭内感染によるものです。
さらに、感染経路が判明している人の割合でいえば、同年7月の統計では、64.4%にまでのぼりました。家庭内では感染対策を万全にしていない場合が多いため、家庭内に一人の感染者が発生すると、同居の家族にいとも簡単に感染してしまうのです。
こうした家庭内感染を防ぐには、「ウイルス感染危険地帯」、つまり、「感染リスクの高い場所」を見極め、そこを中心に、ウイルス除去を徹底することが大切です。
では、ウイルス感染危険地帯とはどこでしょう。
それはおもに、次の4カ所です。
①ダイニングルーム
②リビングルーム
③洗面室
④トイレ
①②③の3カ所には共通点があります。わかりますか?
それは、3カ所とも飛沫が飛ぶ場所であるということです。
①ダイニングと②リビングは、家族が集まる場所です。みんなでおしゃべりしたり、テレビを見て笑ったりすれば、必ず飛沫が飛びます。
③洗面室は、歯磨きやうがいをする場所です。飛沫が飛んだり、すすいだ水といっしょに口からウイルスが吐き出されます。
④トイレは飛沫は飛びませんが、体のなかのものを出すところなので、要注意です。
中国の研究チームによれば、便から新型コロナウイルスが検出されたという報告もあり、便から感染する可能性はあるようです。
以上をもとに、各ご家庭それぞれの、「わが家のウイルス感染危険地帯」を確認しましょう。
例えば、ダイニングでおしゃべりをすることはほとんどないというご家庭なら、ダイニングは危険地帯から外れます。
キッチンの対面カウンター越しにいつもおしゃべりをしているなら、そのあたりも危険地帯となります。
このように、「わが家の場合はどうだろう?」と考えることが、あなた自身とあなたの家族の健康を守る掃除の第一歩です。