家賃3万円を下回る一戸建ては滅多にない
ぼくが手掛ける不動産投資は、きわめてシンプルです。特別な才能は要りません。安く売りに出されているボロ戸建てを買って、安く修繕して、安く貸し出すだけです。他の投資に比べて圧倒的に損をするリスクが小さく、やり方さえ理解すれば誰もが成功をつかめるイージーゲームと言えます。
ここで言う「ボロ戸建て」というのは、おおむね築年数30年以上の一軒家のことを指します。もっとも、ここまで古くなってくると、築年数は情報としてほとんど意味がないので、ぼくが買い付ける際は、まったく気にしません。床が腐っていたり、外壁が剥がれ落ちている物件もザラ。天井に穴が開き、雨漏りし放題のシロモノもあります。
ここで皆さん疑問に思うでしょう。ゴミ同然の戸建て物件なんて、そもそも商品として成立しないのではないかと。安心してください。大丈夫です。貸せます。しかも、どんなボロ戸建てでもだいたい3万円以上の価格で貸し出せます。なぜなら家賃相場には底値があり、どんなに状態の悪い物件であっても、底値に近い価格で募集をかければ、必ずと言っていいほどお客さまは付きます。
家賃に底値がある理由を説明します。
ほとんどの大家さんは、物件を所有することにともない発生する固定資産税や、物件を購入する際に利用した融資の月々の返済額、建物の修繕コストなどを踏まえて家賃を設定します。エリアにもよりますが、地方であればこれらの物件を維持・管理するためにかかる費用は、マンションの一室であればおよそ月に2万円、戸建てであれば3万円ほどです。つまり、家賃がこのラインを下回ると、貸主側はほとんど利益が得られません。
このような事情から、いま出回っている一戸建ての家賃が3万円を下回るケースは滅多にないのです。では、こうした事実をベースに、ボロ戸建て投資の利回りを考えてみましょう。