東京社説は「子宮頸がん予防 ワクチン不安除かねば」
11月24日付の東京新聞の社説は冒頭で「接種に対する不安を取り除くための正確な情報提供はもちろん、副反応が疑われる症状に対応するための治療態勢を強化することが前提だ」と主張する。見出しは「子宮頸がん予防 ワクチン不安除かねば」である。
東京社説は指摘する。
「接種した人と接種していない人との間で、副反応が疑われる症状の発症率に有意な差はないという名古屋市の調査など、ワクチンの安全性に関する研究報告が蓄積され、有効性を示す報告も続いている」
「厚労省の専門部会が勧奨再開を了承したのは、こうした科学的知見に基づいている」
ワクチンを測る物差しは、科学的知見に基づいて得られた安全性と有効性のデータだ。どちらも欠かせない重大な要素である。
行政機関は丁寧に対応して信頼を取り戻すべき
そのうえで東京社説はこう主張する。
「積極勧奨の再開にはワクチン接種に対する国民の不安を取り除く取り組みが欠かせない」
「副反応が疑われる症状を訴える人は、今もつらい状況に置かれていることを忘れてはならない」
0.8%という異常な接種率の低さからは、国民の不安の強さがうかがえる。その不安を和らげるためにも、副反応が疑われる症状については回復への努力を続けてほしい。厚労省をはじめとする行政機関は「接種と症状は無関係」と一律に切り捨てるのではなく、丁寧に対応して信頼を取り戻すべきだろう。